システム建築のススメ
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システム建築に見る革新的技術
「いちいち基礎工法」とは?
システム建築を進化させる
「いちいち基礎工法」
高品質ながら短工期と低コストを実現するシステム建築を、さらに省力化させた工法があります。
それが今注目されている「いちいち基礎工法」。一柱一杭で基礎を作ることから名付けられたこの工法は、短工期で環境負荷を低減できる画期的な工法として評価を得ています。
ここでは、「いちいち基礎工法」の特長とメリットについてご紹介していきます。
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基礎工事で1.5か月の工期短縮を実現
システム建築の建物は、従来工法に比べると遥かに短工期で完成します。しかし、時代の変化に伴い、建物の大型化のニーズが増えるにつれ、これまでのやり方だけでは十分に対応できないケースも生まれました。
各メーカーが様々な面からさらに省力化ができないかと検討を進めるなか、JEFシビルでは工法自体を見直し、基礎工事に必要な部材を減らしながらも安定性が確保できる方法を模索。そこで生まれたのが「いちいち基礎工法」です。この独自技術を用いることで、基礎数量を低減させたうえ、工事で排出する残土処理も大幅に削減させました。いちいち基礎工法で建てたある大型施設では、これまでの工期と比較すると、なんと1.5か月もの工期短縮を実現したという例もあります。最も時間のかかる基礎工事での削減は、大きなメリットとしてお客様に非常に喜ばれました。
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フーチング不要が最大の特長
なぜ「いちいち基礎工法」はここまで短工期を実現できるのか? その秘密は、フーチングを必要とせずに基礎工事ができるという点にあります。
一般的な基礎工事では、安定性を確保するために、基礎の底面を幅広く作ったフーチングと呼ばれる部材が必要です。また、それらをつなげる梁を配置する必要もあります。この工程は、基礎工事の中でも非常に時間と人手を要するのが常でした。一方「いちいち基礎工法」では、フーチングを作る代わりに、杭にキャップ付きの柱を被せ、コンクリートを注⼊することで、柱と杭を⼀体化させるという画期的な方法を採用。これにより、杭を打ち込む必要がある軟弱な地盤でも、フーチングを配したような安定性が確保できるようになったのです。
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省力化だけでなくサステナブルも
工法自体を見直すことで、さらなる省力化を実現した「いちいち基礎工法」ですが、実は工期やコスト以外にも多くのメリットがあります。
例えば、フーチングをなくしたことで、杭打ちの後すぐに鉄の骨組みを組むことができます。手間が減った分、従来より職人の数も減らすことができ、建築業界の慢性的な人手不足への対応として一役買っていると言えます。また、従来の工法では柱を建てるために地面を深く掘る必要がありましたが、「いちいち基礎工法」では掘削が少ないため、環境への負荷もその分減らすことができます。さらに、掘削が少ないということは残土も少ないため、工事現場の見通しがよく現場の安全性も担保できます。施主だけでなく、職人にとっても環境にとってもサステナブルな工法、それが「いちいち基礎工法」なのです。
このように、時代に合わせてメーカーはシステム建築をさらに進化させるよう努めています。建築メーカーを選定する際に参考にしてみてはいかがでしょうか。
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